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飲食店経営者の皆様、コレから起業を目指す皆様、いらっしゃいませ、【実録】飲食店経営ブログ 管理人の「fujiba」でございます。

今回は久しぶりの【雑学シリーズ】を書いて行こうと思います。

海外の友人など、自分たちが当たり前に使っている『箸』について「なぜそんなに上手に使えるの?」と、疑問を持たれる方が大勢いらっしゃいます。

自分達からすると、ただの『慣れ』なのでしょうが、そういった日本の文化に憧れや興味を持たれる外国人の方は意外に多いようです。

という事で、日本人の方でも意外に知らない『箸』のルーツやマナーについて書いて参ります。


箸マナー


◆日本人と箸の関係

自宅でご飯を食べる時は、自分の箸や茶わんを使います。

しかし、これは日本の家庭なら当たり前な事ですが、自分専用の食器を持つという習慣は、世界広しと言えども『日本』だけの様です。

たしかに、欧米ではナイフやフォーク、皿にも専用のものはないし、同じ「お箸の国」中国や韓国にも『自分専用』という概念は無いようです。

では、なぜ日本だけ自分専用の箸を持つことになったのでしょうか?

箸を使ってものを食べる習慣は、『奈良時代』の頃に中国から日本に伝わったようですが、その当時、使われていたのは、現在の割り箸のような使い捨てのものだったといいます。

そこには、他人の使ったものを使うと〈穢れる〉という考え方があり、一度使った箸はわざわざ折って捨てるのがしきたりという時代もあったようです。

同じように茶わんも他人に領域を侵されないように自分専用のものになったと言います。


昔の日本人にとって、食事と言うのはそれほどまでに『神聖』な行為だったと言うわけです。

また、横向きに置いた箸には『結界』の意味もあります。

食べ物は神様から頂いた神聖なものなので、箸を横向きに置く事で神の世界と人間の領域との間に一線を引いてとの事です。

他人の使った食器で穢れるなんて、今では考えもしない事ですが、たしかに、家族の箸や茶わんを使うのに何となく抵抗を感じてしまう時などありませんか?

日本人ならではの感覚が受け継がれているかもしれませんね。



栗はい箸



◆箸のマナー『取り方』『持ち方』『置き方』について

注文した料理が運ばれてき「では、いただきます。」と、手を合わせたら、次に『箸』を手に取る訳ですが、その時、『何拍子』で『箸』を持っているか意識した事はありますか?

右利きの人なら、おそらく①で箸の中ほどを持って、②で右手に持ち帰る、という2拍子の人が大半だと思います。

右手で箸を持ち上げそのまま人差し指と中指の間に挟んで器用にクルっと回して持ちかえる人もいない事はないとは思いますが...。

しかし、実は箸の取り方には『ルール』があり、①-②-③の3拍子で箸を持つのが正しい作法なんですね。

  1. 右手で箸の太い部分を持って持ち上げます。
  2. 箸の中ほどに裏側から左の指を添えます。
  3. 右手に持ち帰る。


これが『三手使い』といわれる持ち方です。ちなみに、左利きの方は「左右」が逆ですね。

箸を置くときは、この動きを逆にします。

  1. 右手に持った箸を、左手を添える様に持ち替える。
  2. 右手で箸を上から持つ。
  3. 箸置きに置く。

滑らかに流れる様に行うと、とても美しい所作なので、改まった席で自然に出来る様になると、一目置かれる事、間違いなしですね。

また、お吸い物などの汁物を食べる時に、椀と箸のどちらを先に持てば良いのか迷った場合は、まず先に椀を持ち、右手で箸を持ち上げたら、椀を持った手の人差し指と中指の間に軽く挟み、それを支えにして右手に持ち替えます。

片手に箸を持って、もう一方の手で椀を持ち上げようとすると中身が傾いてこぼれてしまいます、十分気を付ける様にしましょう。


栗はい箸


◆まとめ

いかがだったでしょうか?

皆さんもこれからよりグローバルな時代が訪れます、こういった『日本人だからこその知識』全く知らないより、知っていて損はありません。

いつも何気なく使っている『箸』にも所作・作法があるとは、恐るべし『日本人』と言ったところでは無いでしょうか?

でも、自分はこんな変わった国『日本』がたまらなく大好きです。