飲食店経営者の皆様、コレから起業を目指す皆様、いらっしゃいませ、【実録】飲食店経営ブログ 管理人の「fujiba」でございます。
日々の営業に追われ「仕込み」から「閉店作業」まで、アップアップの毎日。
飲食店はとても重労働な職業です。
一連の作業を効率よく行う事の『仕組み作り』が経営者の手腕にかかってくる事は言うまでもありませんね。
今回は、以前にも書きましたが、作業効率を上げる事=利益につながるというお話の、具体的な内容を書いて参ります。
以前の記事を読んでない方は、こちら→『厨房周りの整理整頓が利益を生む』
◆『棚卸』を制する者は『経営』を制す
原価率を求める際に、用いる原材料費は『期首在庫高』と当月の『仕入れ高』を足したものから、『期末在庫高』を引いて算出します。
在庫高を算出するための作業を『棚卸』といいます。
詳しく説明すると、店内にある仕入れ品・原材料の在庫金額を集計するための作業。
店舗によって実施頻度が異なりますが、だいたいは、月次決算の為に月末日の営業終了後に棚卸をするケースが多いようです。
ちなみに、在庫を計上せず、単純にその月の仕入れ高を売上高で割って算出する数字を、原価率に対して仕入れ率と呼びます。
日時決算は、月末に向かうまでのナビゲーションなので、原価率ではなく仕入れ率で事足りますが、月次決算においては、絶対に原価率じゃないといけません。
なぜ、月次決算における数字が仕入れ率ではなく原価率である必要があるのでしょうか?
例えば、売上と仕入れ額は同じで、在庫高が異なるA店とB店があるとします。
A店では、ある年の12月に売上高500万円、仕入れ高150万円あったと仮定します。
12月の期首在庫高は20万円でしたが、期末在庫高は、正月に仕入れ業者が休業する為、年始営業分として仕入れていたものをあわせて30万円だったとします。
また、B店では、同年の12月の売上高500万円、仕入れ高150万円、12月の期首在庫高もA店と同じく20万円でしたが、年末年始にお店を休むため、在庫を減らした結果、期首在庫高は10万円でした。
では、この場合A店とB店の『仕入れ率』を比べてみましょう。
仕入れ高150万円を売上500万円で割ると、およそ30%となります。
では、棚卸を行った場合A店の仕入れ率を見てみると、原材料費(仕入れ高150万円と期首在庫高20万円を足し、期末在庫高30万円を引いたもの)を、売上500万円で割ると28%になります。
B店は、原材料費(150万円と期首在庫高20万円を足し、期末在庫高10万円を引いたもの)を売上500万円で割って、32%となりました。
実に4%もの差が生じる事になります。
しかし、A店もB店も、原価率30%を目標にしていた場合、棚卸を行わない『仕入れ率』はどちらも30%となる為、問題があった事に気づくことも出来ませんね。
このように、月次損益計算書では、仕入れ率ではなく棚卸をして、期首及び在庫高を割り出し、それを当月の仕入れから調整した原価率で損益計算書を作ります。
その為には、棚卸を緻密に実施する必要があります。
棚卸をいい加減に行うと、算出した在庫高がいい加減な数字になります。
経営者がいい加減に棚卸をすると『在庫高が信頼できる数値ではない』と認識されてしまうので、店で働くスタッフが誰も数字を信用しなくなってしまいます。
数字とは、正しいという前提で認識しなければ、だれも本気で改善しようという気になりません。
◆棚卸をする際の注意するポイント
月末の営業終了後に店内にある在庫のうち、翌月も『商品として販売できるもの』だけの在庫金額を集計する事が大前提。
翌月に使えない食材は、在庫に含めません。
その日付で破棄しなければならないものは、在庫ではなくロスになります。
それとは逆に、調味料や食材を調合してソースにしている場合は、その仕込んだソースの原材料も、在庫として計算しなければなりません。
具体的な集計方法として一般的なのは、エクセルなどの表計算ソフトを利用して、在庫数を入力する方法です。
自分の店でも利用していましたが、量と価格を一度入力していれば、あとは数量を入力するだけで、とても簡単です。
この時、開封済みの在庫も「0.3個」という様に、厳密に集計していく事が大切です。
月に一度の作業にはなりますが、お店の具体的な数字を把握するためにも『棚卸』の実施は必要なんですね。
◆お知らせ
〈NOTE〉にて【500万円売り上げるお店の作り方】を掲載中!
実際に立ち上げたお店の『平面図』や『メニュー表』も掲載しており、すべて『著作権フリー』&『オンラインアドバイス無料』にてご利用頂けますのでご参考までにお読みください。
詳しくはこちらから → 『月商500万円売るお店の作り方』
起業する方、多店舗展開をお考えの方のもう一つの考え方『方向性』として挙げられるのが『フランチャイズ』での出店です。
以下はお勧めしている『フランチャイズ比較サイト』になっていますので、『お店の商品力が弱い』『お店のコンセプトがあいまい』という方は一度ご確認ください。
新規事業立ち上げで 絶対に知っておきたい 5つのポイント
コメント