飲食店経営者の皆様、コレから起業を目指す皆様、いらっしゃいませ、【実録】飲食店経営ブログ 管理人の「fujiba」でございます。
飲食業界ならず様々な『業種・業態』であらたな時代のニーズの変化が起こっています。
それも凄まじく速い速度で。
あなたのお店(会社)では、この新時代の『潮流』に対応するアンテナはしっかりと立っているでしょうか?
今回は、そういった『時代のニーズ』にあわせた基本的な考え方を書いて参ります。
◆『安かろう・悪かろう』の時代は終わった。
ここ数年で大きく変わった変化の一つ、『お客は価値を感じなければいくら安くても買わない』という事。
自宅の近くにあり、よく食べに行く『リンガーハット』も大きく変わりましたね。
ご存知ではない方へ『リンガーハット』の復活劇の一例をご紹介します。
2015年2月において前年対比、売上高が3.9%増、純利益は26.2%増と非常に良好である上に、2016年2月期も売上高・純利益ともに増収増益を見込むリンガーハット。
「長崎ちゃんぽん」と「とんかつの浜勝」を運営しているよくご存じの上場企業ですね。
過去10年間で4回も赤字決算を出していた時期もあります。
リンガーハットは2005年に創業者である「米濱和英氏」が代表権の無い会長職へ退き、元日本マクドナルド社長である「八木康行氏」が新社長に就任。
八木社長は、調理の効率化としてちゃんぽんの命である『麺』『スープ』『具材』の全てを冷凍し、オーダーを受けたらそれらをレンジで解凍し提供するオペレーションへ変更。
一方でちゃんぽんの『値上げ』を実行しました。
その改革により一気に客足が遠のき、業績が悪化。
まさに、効率化を進めすぎて悪化する典型的な例となった一例です。
さらに追い打ちをかけるかの如く、『クーポン』の発行や『値上げ』による客離れで、50店舗近い店舗が閉鎖する結果に至りました。
『八木氏』は辞任し、創業者である『米濱氏』が復帰。
創業当時の『安くておいしいちゃんぽんを提供する』という原点に立ち返り『クーポン券の廃止』『国産野菜100%』という経営の原理原則に基づいた改革を実施。
国産野菜100%のちゃんぽんは大人気、客数は明らかに伸び始め2012年頃には既存店の前年対比がプラスに転じたという事でした。
以前の記事で書きました、『効率を上げる』という行為が、逆に作用して起こったという事例です。
以前の記事はこちら。
→『仕組みを作りブレを無くす 前編』
→『仕組みを作りブレを無くす 後編』
価格を上げても付加価値が無ければ、ただの『値上げ』であり、『クーポン発行』も小手先の集客テクニックという事。
『お客は価値を感じなければいくら安くても買わない』『安かろう・悪かろう』では今の時代は生き抜いて行けないという証明だと思います。
◆インバウンドについて。
先日『長崎ランタンフェスティバル』に旅行に行って参りました。
『ランタンフェスティバル』という事もあり『中国』をはじめとする海外のお客様がほとんど。
ある飲食店で、「海外からのお客さんは多いですか?」とスタッフに来てみると、80%以上が『中国』からのお客様という答えが返ってきました。
お店の人によると、2012年頃から海外のお客の数は伸び続けているとの事。
海外から来る未知数のお客様、飲食店経営者から見るととても羨ましい限りですね。
以前自分が大阪ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行った際、日本人来場者を見つけるのが困難なくらい『中国人観光客』だらけだった事を思い出しました。
国内の顧客獲得競争で、『ディズニーランド』に勝ち目がない『USJ』。
ターゲットを『インバウンド』にずらして集客しているという話を聞いたことがあります。
この『インバウンド=訪日外国人による国内での消費活動』に着目している飲食店の一例をご紹介します。
東京にある『ステーキ店』ですが、このお店では『SNS』『ブログ』での拡散を上手く利用しています。
メニュー表は『英語・中国語・韓国語』などで用意され、『自撮り棒』などの貸し出しも行っており、店内での撮影を上手く促しています。
鉄板で焼き上がる霜降りの肉をお客の前に持って行き『写真』を撮らせるタイミングもスタッフのオペレーションの一つ。
その様子を中国人観光客の方がこぞって『SNS・ブログ』にアップする事で、お店の知名度は勝手に上がって行きます。
このお店に観光客が集まりだしたのも、ある海外の芸能人がブログで紹介した事っだったらしいです。
なぜここに観光客が?と思われるような『立地』にも関わらず、この大盛況な雰囲気、いやはや天晴なお店でした。
これから飲食店を開業する方や、観光地で飲食店を営んでいる方『インバウンド』を獲得する事は非常に重要なテーマかも知れません。
◆非効率なお店の価値観。
先に書いた通り、『効率重視』の店舗運営は客離れを起こし、『SNS・ブログ』の普及でお店の情報を簡単に得る事が出来る時代です。
お店都合の営業をしていると、瞬く間に他の競合店に追い抜かれてしまいます。
ただ単に『仕込み作業』を効率化する事によって、『人件費』の削減に成功したとしても、『品質』に問題があれば売上が下がると言った感じです。
効率というのは『生産性』の事であって、『生産性』の母数は売上高や粗利益となります。
その売上や粗利が下がっているという事は、『生産性』そのものが下がっているという判断になりますので十分にお気を付けください。
焼肉店の場合「カットしたお肉を店内に納品するか?」「ブロックで仕入れ店内でカットして提供するか?」によっては品質が大きく変わります。
とんかつ屋ならば、「パン粉を付けた状態で保存するか?」「オーダーが入ってからパン粉をつけるか?」という具合ですね。
お店の価値を守る為に、どこの非効率な部分を残していくか?というのは経営者の戦略的判断そのものだと思います。
居酒屋で『レンジ調理するか?』『手作りにこだわるか?』
ラーメン屋さんで『スープを店内で炊くか?』『外注し温めるのみにするか?』
ステーキ店では『オーダーをうけてカットするか?』『予めグラムカットして保存するか?』
ウナギ店で『先にさばいて保存するか?』『オーダーが入ってさばき始めるのか?』
提供時スピードは遅れ、スタッフ育成にも時間はかかり、ロスも出ます。
それを犠牲にして『クオリティ』を上げる事にこだわればしっかりとした『顧客の獲得』が出来る事も事実なんですね。
今の時代は、『効率第一主義』よりも『あえて非効率な要素を残す』というスタンスの方が事業の成功に繋がっている感じがします。
これはあくまで自分の意見ですが、時代のニーズは『非効率=本物』という事でしょう。
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